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  • No.44

【レビュー】e☆イヤホン・ラボ Obsidian(CIEM2pin 4.4mm) そのケーブルは鈍く黒く輝く

どうも、のんよしです。

今回はこちらのケーブルをレビューしていきたいと思います。


Obsidian本体

時は少しさかのぼって2021年11月。64AUDIO N8を入手して日々そのサウンドに浸っていた私はオーオタの「N8はリケーブルで化ける」という話を耳にしました。


でもケーブルなんて何を買えば良いのか分からない!そんな中eイヤがケーブル出したよという情報を聞きます。


ちょっと気になっていたところ程度の良い中古が出回っていたのと音の傾向を大きく変えずに全体的にブラッシュアップしてくれるという感想を目にし購入に踏み切ってしまいました。価格は中古で1万ちょっと。比較的お手頃とも言えますが自分初の万越えケーブルに内心ドキドキしたものです。


ケーブル界の中ではエントリ―クラスなこの一品。果たしてどれだけの効果をもたらしてくれるのか…!ぜひ先日レビューした STEケーブル も併せてお読み頂けると幸いです。

それでは本題に入っていきましょう。

 

【スペック】

◆eLSAS(エルサス)導体

高純度銅と銀を配合したオリジナルの線材を採用(要するに銀メッキ銅線)。さらに、SAP(Soft Anneal Peeling)という処理を行い、銀メッキも厚く施されている。これらを施す事で高い歪曲耐性と優れた周波数特性を両立させているとの事。










◆eLTA(エルタ)メッキ

プラグには、e☆イヤホン・ラボとトープラ販売が共同開発した、eLTAメッキを採用。金メッキの約3~4倍、ニッケルメッキの約1.2倍と硬度が高く、摩耗や劣化への体制に優れている。また、金メッキの約1.5倍、ニッケルメッキの約3.5倍と抵抗比率が低く、銀メッキと同等程度の抵抗比率で信号ロス低減している。








◆ケーブル長さ:120cm


色々と仰々しくオリジナルを宣伝していますが要するに銀メッキ銅線材のケーブルです。非公開情報が多いですね。

 

【外観・使用感について】

外観ですがプラグ以外黒を基調としたデザインで無骨な印象を受けます。プラグ部分は金属でそれほど安っぽさを感じさせません。線が細いので高級感はそれなり価格なり。


ケーブルの編み込みは所々粗めになってしまっている部分があります。保持力は低めですがケーブルスライダーがあるので好みの長さに分岐を調節する事が可能です。


取り回しですが、非常に軽量で細く軽い装着感です。しかしケーブルに癖が残りやすくみょいんみょいんとバネの様に丸まってしまいます。それはかつてのEstron linumケーブルのよう。装着してしまえば気にはならないのですが、見栄えは余り良くないですね。巻いて収納する際も油断するとすぐバラけてしまうのは手間です。公式の写真だと癖もなく巻かれている様に見えますが実際は若干曲者なケーブルですね。タッチノイズはほぼありません

癖が付きやすいケーブル

耳掛け部分は被膜でフック状に固定されており、装着感も良好です。


ちょっと気になったのがコネクタ部分にLRや赤青などといった左右の区別記号が書かれていない事。これはコネクタ部分の溝の向きで判断する必要があり慣れていない方にはちょっと分かりにくい様に感じました。正確には溝が外側を向くように装着するのが正しい向きみたいです。

 

【音質について】

環境はHiby R5のバランス接続になります。


【64AUDIO N8:純正→Obsidian】

純正ケーブル時の音がもっさりしている様に感じられます。ハイハットやメロディ隊など中高域が前に出てくる様になり一枚ベールを剥いだ印象を受けました。低域の質感はそこまで変化せず、量感や力強さが若干増して締まりが出たなといった具合。これはケーブルというよりバランス接続の恩恵による面が大きい様にも思います。


【64AUDIO U8:純正→Obsidian】

低域も中高域も前に出てきて音がより明るくなった印象です。中高域がより明瞭になりましたがちょっと中高域がうるさすぎる様に感じて長時間の視聴には堪えられないサウンドでした。


【64AUDIO U4-SE:純正→Obsidian】

ボーカルが近くなり、高域がよりはっきりくっきり鳴る様になりました。低域は芯がありより力強くなった印象を受けます。サウンドステージも心なしか広くなった様に感じられます。こちらの変わり具合も結構好みですね。純正ケーブルだと中高域がぼやけていたのが比較してよく分かりました。相性が合えばイヤホンの本気を垣間見れるのがリケーブルの醍醐味だと思わされました。


【全体】

中高域をより明瞭にし、低域の力感も程よく付加するといったまさしくグレードアップ(ステップアップ?)にふさわしいサウンドに仕上がっていると感じました。元から中高域が明るい元気な機種だとちょっと元気になり過ぎて聴き疲れしやすくなってしまうきらいがある様に思います。イヤホンによってはちょっと中高域が暴れてしまうピーキーさも併せ持っているケーブルですね。扱いを間違えなければイヤホンをブラッシュアップ出来る魅力を秘めています。

音の輪郭がよりはっきりと明瞭になる傾向があるので中高域にあともうちょっとが欲しい方に向いていると思います。ダイナミック型もしくはダイナミックドライバを搭載しているウォーム系なイヤホンと相性が良い様に感じられました。

この前のSTEケーブルと比べて中高域に特徴が良く出るケーブルなので線材の質は良いって事になるんでしょうかね。

 

手持ちの中ではN8との相性が抜群なケーブルでした。今N8をお持ちでエントリークラスのリケーブルに悩んでいる貴方、ぜひObsidianを検討してみて下さい!N8の本気を垣間見れるかも知れませんよ。


傾向を把握しつつ活用すれば音をより好みな方向へ変化させる事の出来るリケーブル、イヤホンに限らず店頭で試聴する機会があれば面倒臭がらずにぜひトライを!きっとイヤホンのあともうちょっとを埋める手助けになるでしょう。


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