【レビュー】ノイキャンだけじゃない!音質も流石なTWS SONY WF-1000XM3
- No.44
- 2020年4月18日
- 読了時間: 7分
更新日:2021年8月24日
どうも、No.44です。
今回は暫くぶりにTWSイヤホンのレビューとなります。

購入はeイヤホンさんにて中古特価で17900円でした。こういった専門店からの購入は個人売買と比べて初期不良時の対応がしっかりしているので安心ですね。当時は3万円程した1000XM3も後発機種に押される形で大分値段が落ち着いてきたので頃合いを見て購入に至った訳です。決して欲に負けた訳ではありません。
当初はAirpods Proも候補にあったのですが、比較して迷いに迷ってiPhoneユーザーでないという理由からこちらを選びました。ノイズキャンセリング機能(以下NC)の自然さなら間違いなくAirpods Proですね。
【付属品・使用感について】
箱を開けていくに従ってガイドがあるのはとても親切ですね。少し慣れた方なら取説を見なくてもガイドに従っていくだけでペアリングする事が可能です。付属品は以下の通り。
USB Type-Cケーブル
イヤーピース2種類3ペアずつ
取り扱い説明書・保証書等

はい、充電はUSB Type-Cになります。やはり上下関係なく接続出来るのは便利ですね。ちなみに私のスマホは未だにmicroUSBになります。中々使えるもので…
イヤーピースは最初から取り付けられているハイブリッドイヤーピースロングと発泡シリコン製のトリプルコンフォートイヤーピースの2種類が同梱されています。ハイブリッドはロングと記載がありますが、傘部分が長いだけで茎の部分は短いので耳の奥まで刺さる様なものではありません。1000XM3専用なんでしょうかね。トリプルコンフォートはSONYが以前から販売しているイヤーピースですね。個人的には耳穴へのフィット感が微妙だったのでハイブリッドのMサイズをそのまま使用しています。

そしてイヤホン本体、NCの為のマイク用のベントが開けられていますね。防水ではないので水分が入らない様に注意しましょう(入ったらティッシュにイヤホン本体をトントンする事に)。耳穴側にもマイクが内蔵されてます。そして何より本体が小さいですね!発表当初は画像だけ見て結構大きいものかと思いましたが実物はコンパクトにまとまっており、フランケン状態になる事も無いでしょう。これだけの機能を搭載してこのサイズと重量は中々大変だったんだろうなぁと思わされます。装着感も違和感なく、より強くフィットさせたい方はイヤホンをぐりっと捻じる事で強く耳に接触させる事が出来ます。耳の3点で支える「エルゴノミック・トライホールド・ストラクチャー」を採用されており、これは Final の make2 でも近しいものが用いられていましたね。

タッチセンサーの感度は高めです。軽く触れた程度でも反応するので指先が塞がっている状態で手の甲で操作する事も可能です。なので押し込む必要が無くフィット感を損なう事無く操作出来るのは便利ですね。髪をかき上げたりした際に不意に操作されてしまう可能性もありますが…
続いて充電ケース、こちらは蓋部分がゴールドカラーの金属製、ケース本体がマットブラックで樹脂製、マットブラックは指紋が目立ちやすいですね。気になる方はシルバーの方を買った方が良いでしょう。私は下の様なカバーを買うことで対処しました。
ケース自体のサイズは一回り大きいですが、厚みは他の一般的なTWSイヤホンケースと大差無く柱状でも無いので鞄やリュックのポケットに気軽にしまえるかと思います。重量もあるので上着のポケットとかは厳しそうですね。ケースは鞄等にしまうのが無難でしょう。

あとタッチコントロール等細かい設定は専用アプリで全て行う事が可能です。バッテリー残量の確認、外音取り込み具合の設定、イコライザーやDSEE HX(アップスケーラー)のON/OFF等他にもやれる事が沢山あります。気になる方は是非購入してみて下さい。
【スペックについて】
◇バッテリー関連
まずバッテリー持ちについて、自分の環境(Xperia Z5C)では2回トライして平均してみると約3時間半でバッテリー残少(20%)のアナウンスがありました。ちなみにアナウンスは左右別に鳴ります。4時間と少しは持つ位でしょうか。必要十分ではありますがスペック詐欺な気がしないでもありません…ですが、これはDSEE HXがONでコーデックがSBCの場合なので変更すると結果が変わるかもですね。

公称の環境はコーデックがAAC、DSEE HXやイコライザーOFF時なのでアップスケーリング機能のDSEE HXがバッテリー消費に影響している可能性が考えられます。つまりDSEE HXがONの時の実測データが今回のものになるという事ですね。バッテリー持ちを取るか音質を取るかは皆さま次第です。
またバッテリー残少のアナウンスは一度のみで後はバッテリーが切れるまで特にアナウンスはありませんでした。
バッテリー0%からの充電は大体1.5~2時間位で完了しました。ここは公称通りですね。
あと専用のアプリでケースのバッテリー残量のチェックも出来るのですが、一回の充電で30%減るみたいですね。常時チェックではなくケースからイヤホンを取り出した際のケースのバッテリー量を記録する形式になっております。
◇ノイズキャンセリング
続いてNCについて、このイヤホンは2か所のマイクで外音と耳の内側の音を拾い音を打ち消す高精度な逆位層の音を生成するとあります。私は他にTWSでNC搭載の機種で聴いた事があるものが Airpods Pro だったのですがそちらと簡単に比較していきたいと思います。

NCをONにしてみて、よく耳を凝らすと僅かにサーとノイズが聞こえます。併せて僅かに耳に圧迫感も感じます。Airpods Proはその点NC時が自然かつ本当に静かで驚いた覚えがあります。
一歩及ばずながらそれでも1000XM3はイヤホンとしてはかなり高いレベルでのNCを体験する事が出来ます。数年前の有線NC機種に負けない性能を持っています。外音取り込みモードと切り替えてみるとかなりの音が軽減されている事が分かります。
本領を発揮するのは公共交通機関や車、雑踏等といった低音成分の多い騒音になります。通勤・通学で交通機関を利用される方にこそおすすめ出来ますね。
風切り音や弾ける様な音はそこまで軽減されませんのでご注意下さい。
◇コーデックについて
SONY製品にしては珍しくAAC以外のコーデックがSBCしか用意されていません。AndroidはSBC接続で音楽を聴くことになります。AptXやLDAC等対応してくれると良いのですが…一時対応する情報もありましたが、誤掲載の可能性が高いとの事です。望み薄ですね。
【音質について】

※上の表は音の量感を表したグラフで、高いほど高音質と言う訳ではないのでご注意下さい。
環境はXperia Z5C(SBC接続)、NC OFF、DSEE HX OFFとなります。
【低域】
ベースの沈み込み自体はそこそこに量感十分でエッジもしっかり感じられる若干硬めな低域。ベースの広がりが感じられ、低音に包まれている感覚もしっかり味わえる。ベースが映える曲はベースがしっかりと映え、ボーカルが映える曲はボーカルが映える丁度良い塩梅にチューニングされていると感じた。
【中域】
ボーカルが瑞々しい。程々に前に出てくるのでニュートラルな印象。歯擦音が気になる少し手前でしっかり制御されているので歯切れよく息遣いも感じられる。曲によっては若干ベースにマスクされてしまう所もあるが何となく気になる程度。逆にボーカルに臨場感・熱さを与えてくれている様にも思える。
【高域】
ハイハットにはアタック感がありチリチリと若干金属的で小気味よく鳴る。明るいサウンドだが煌めき感は弱め。刺さりや強調感は無くドライな鳴り方で残響も少なめ。この帯域にソニーらしいメリハリを感じさせるチューニングの妙があると思う。

【全体】
ソニーらしいメリハリがありつつ低域の圧もしっかり感じられる迫力あるサウンドですね。中高域の解像感があるので全体的なバランスも良くどんなジャンルにも合わせられる万能さを兼ね備えていますね。ノリの良いサウンドはついつい作業中に踊り出したくなってしまいます。聴いてすぐに解像感の高いサウンドだと分かるチューニングがなされている様に思いました。
【感想とか】
自費でTWSを購入したのはかなり久しぶりだったんですが、我ながら良い買い物が出来たと思いました。1000XM3の前身となった1000Xの頃からノイキャンTWSは気になっていたのですがノイキャン技術が未成熟だった時期なだけに中々手を出す事が出来なかったのです。
Airpodsはあっさりフラット系なサウンドで音楽を聞き流すのには丁度良いのですが音質に拘るとなるとやはり1000XM3に軍配が上がりますね。発売から少し間が開いてしまいましたが未だにノイキャンTWSの選択肢の一つに選べる機種です。特に臨場感のある音楽を日常に取り入れたいポタオデ・ガジェット好きな方にもおすすめです。今からでも遅くは無いですよ。
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