【レビュー】更なる低価格化と音質の両立 TRN-ST1
- No.44
- 2020年4月6日
- 読了時間: 6分
更新日:2020年4月7日
どうも、No.44です。
記事執筆時点の話ですが、Twitterにてプレゼントという体で手持ち機種の押し付けを開始しました。最近のトレンドに倣っていいねとRTの数で徐々に商品が増えていく形式でなるべく飽きが来ない様に頑張ってます。(ハズレ枠も用意しておりますが…)
では、本題に入っていきましょうか。
今回レビューするイヤホンは TRN-ST1 で CZ POP さんからのご提供になります。
低価格帯の有線 中華イヤホン を購入するのは KZ ZSR の記事以来ですね(2年弱振り)。ZSRの時点で結構中華イヤホンには満足してしまっていたので最近のものはどうなのか気になりオファーを受ける事となりました。

購入はアマゾンにて約2900円。Aliexpressだと2000円を切るので割高ですね。配送のトラブルといったリスクが少ないのは良いんですけれどね、返品のやりやすさ含めその分のお代と考えるのが無難でしょうか。出来る限り安く入手したいならAliですね。
【付属品・使用感について】
KZイヤホン達もそうでしたが外箱が小さいですね。付属品も以下の通りシンプルです。
イヤホン本体
2pinケーブル
イヤーピース
取説&ワランティカード等
取説は…中国語と英語のみで日本語非対応…とは言え読まなくても大丈夫ですね。イヤホンですから。後直訳ですが認定検査の合格証も付いてました。音質チェックもばっちりという事なんでしょうかね。

ケースを開けてすぐ思ったのがイヤホン本体の小ささですね。KZ ZSRよりも一回りコンパクトに感じました。そしてZSRよりもIEM然とした形状となっております。これなら耳のサイズの小さい方でも問題なく装着出来るのではと思います。
フェイスプレートにベント付きという事で音漏れが気になる方も居るかも知れませんが、常識の範囲内で音楽を楽しむ分には問題ないかと思います。ですが無音空間だとそこそこ目立つのでその点は頭に入れた上で公共交通機関を使うのが良いでしょう。

そして付属品の中で一番感心させられたのがケーブルですね。今まで購入してきた中華イヤホンは弾力のあるケーブルでタッチノイズの大き目な物が付属してきたのですが、ST1は癖の付きにくい柔軟性のあるツイストケーブルで耳掛け部分も針金では無く被膜でフック状に固定されているので、私にとっては最初から使い勝手の良いケーブルなんですね。
ケーブルスライダー(分岐を纏めるアクセサリ)が付かないのは少し残念ですが、購入時点でリケーブルを余り考えなくても良いのはありがたい限りです。

ちなみにコネクタは UE や QDC が採用している様な2pinの飛び出しタイプです。径は0.75mmですのでご注意を。Type-Cコネクタとか呼ばれるみたいですね。試したのは今回が初めてですがコネクタ周りの安定感が抜群ですね。そのまま互いに流用出来ると便利なんですけれどね…まだTRN側から専用リケーブルは出てきていないみたいです。今後に期待ですね。
付属のイヤーピースは中華イヤホンにありがちな軸が若干固めで傘が薄いシリコンタイプで耳穴に柔軟に馴染む感じではないですね。合わない方は他社製のイヤーピースに変えた方が良いでしょう。
【スペックについて】
・周波数特性:10-40000Hz ・インピーダンス:18オーム ・感度:106dB ・ドライバ構成:1DD/1BA
40KHzが出ると言う事は一応ハイレゾ対応()みたいですよ。インピーダンスや感度も極端に高かったり低かったりせず、普通のDAPやスマホでも音量はとれるかと思います。
では使われているドライバについて、DDの方から公式(らしき)情報を。
機械翻訳で申し訳ありませんがお付き合いください。

お次はBAドライバーの方を。

30095で検索してみましたが、BAドライバで有名どころのKnowlsが出てきました。(参考)このドライバ一個で3000円位するんですけどね…!本物かどうかは定かではありませんが高域を意識している事は何となく伝わってきます。どんなドライバ使おうが聴く側が良いと感じれば良いと個人的には思うのです。
【音質について】

※上の表は音の量感を表したグラフで、高いほど高音質と言う訳ではないのでご注意下さい。
【低域】
低域は結構大人し目ですが、圧が弱めなだけで広がりがあり量感は感じられます。フェイスプレートに設けられたベントの影響でしょうか、ミッドローよりサブロー(より低い低域成分)が僅かに強めなのかと思います。より低い低音までしっかり鳴らしてくれます。柔らか目の低音ですがボワつきはそれ程でも無く、中高域を僅かにマスクする程度に収まっている印象です。
【中域】
ボーカルは低域に殆どマスクされず鳴りますが歯擦音が気になります。僅かに刺さりますね。傾向はドライで瑞々しさとは少し異なりますが。明瞭感を感じる事が出来ますね。しかし若干線の細い印象を受けます。
【高域】
ハイハットがシャリつく印象ですね。量感も結構感じられます。ハイハットが主張する曲だと煩く感じてしまいます。ある意味曲を選びますね。伸びは若干弱めで音数が増えるとごちゃつくと感じる人も居るかも。よく聴き込むと僅かに粗さが感じられ煌めき感は弱く感じられます。しかし破綻はしていない為、全体的に纏まって聴こえるのはこの帯域の影響かも知れません。逆にこの纏まりが全体のバランスを上手く調節している様に感じられるのは気のせいでしょうか。
【全体的な印象】
環境はWalkman NW-A106直挿しでの試聴となります。
第一にまず普通に音が鳴って安心←
低価格中華イヤホンと言えば極端なバランス、ドンシャリな機種が多い印象でしたが、こちらは若干やんちゃながら全体としては纏まった比較的バランスの良い音を鳴らしてくれる印象でした。音場については変な広がりや立体感は無く普通かと思います。
当時定番だったKZにしても最近の中華イヤホンの低価格化と高音質(音質)化の進歩は凄いですね。イヤホン界も群雄割拠と言った所でしょうか。見た目も音も一癖二癖あるのが中華イヤホンかと思ってきましたが考えを改めなくてはいけない時期になりつつあるのかも知れません。
暫く鳴らし込むと低域の量感が増し、音に重みが加わってくる様に感じました。ダイナミックドライバのエージング効果によるものですかね。個人的にはより好みの音傾向に近付いてくれて嬉しいです。高域の金属的な尖った印象も弱まり、バランスはより分かり易く弱ドンシャリな傾向になりました。しかしボーカルが引っ込む事は無くしっかり前に出て鳴らしてくれますね。

【感想とか】
セラーさんからのご提供とはいえ2年弱振りに体験した低価格中華イヤホン、中々悪く無いものですね。より低価格になりつつも音質は見劣りしていないとつくづく感じさせられました。もう少し上のモデルはどんな音なのか興味が再燃してきた今日この頃です。
それにしても気になるのは中華イヤホンって大体ハイブリット構成を採用しているなぁと言う所、特に低価格帯に関してその傾向が目立ちますよね。これもコストと音質を両立させる為に必要なのでしょうか…。
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