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  • No.44

【レビュー】CHIKYU-SEKAI 2/COSMOS 上位喰いのポテンシャル

更新日:2021年10月28日

どうも、のんよしです。


今回はこちらのイヤホンを購入したのでレビューを行っていきたいと思います。


読み方が独特ですね。中華系メーカーのイヤホンを取り扱う代理店、CHIKYU-SEKAIから直接登場したオリジナルブランドのイヤホンになります。

Twitterでフォローしている方が絶賛しているのを見掛けて、自分もeイヤホンに赴く機会があったので試聴してみました。…何ですかこの自然で癖のない音は?!この価格が出していい音してませんわよ!手持ちのイヤホンや近くの10数万するイヤホン達と聴き比べてみても遜色ないと思わされました。


思い出すはかつてのNobleのSavant、登場時は「Baby K10」と呼ばれ同社K10(10ドライバ搭載のフラグシップ)と比べられ、ドライバ構成が公開されるまでもてはやされていた事もありましたね。公開後のユーザーの手のひら返しはまぁ…アレでしたけれども。今もSageと実質名を変えて売られているので息の長いシリーズなのだなぁと痛感しています。(著名な記者にBA数を錯覚させたのはちょっと有名なお話)


実はかつて私もK10のユニバーサルモデルを所持しておりました。レビューも行っているので興味のある方は是非ご参考下さい。手放したのは今考えるとちょっと勿体ないですね。

それでは本題に入っていきましょう。

 

【スペック】

  • ドライバー構成:BA型 2ドライバー(全域 x1,高域 x1)2WAY方式

  • インピーダンス:15Ω

  • 周波数特性:15Hz-22kHz

  • 感度:113dB

2BAモデルに多いのが1BAが低域、もう1BAで中高域を担う構成なのですが、こちらのイヤホンは1BAをフルレンジで使ってもう1BAを高域に割り振っています。各帯域の音の繋がりの自然さはこの構成によるものなのかも知れません。後はイヤホン筐体が樹脂フル充填されており、これによる音質への影響も少なからずあるのではないかと思っています。見栄えも良く個人的に非常に気に入っているポイントです。

【付属品など】

上記画像の通り至ってシンプルなオプション類。イヤホンとケーブル、イヤーピース3種類にレザーポーチが付いてきます。外箱も相応に小振りなので片付けが楽なのは良いですね。イヤーピースなのですがイヤホン本体のステムが太い為、一般的なイヤーピースだと装着に難儀する事になるかと思われます。付属品がぴったりハマる様になっていますので拡張性は余り高くないかと。


【使用感】

  • 感度:音量は比較的取りやすい部類です。機材は余り選ばないと思います。

  • フィット感:筐体は厚みがあり、耳からはみ出ますが私の耳ではフィット感は悪くありません。筐体の重さも余り無いのでイヤピで固定する形で様々な方の耳にフィットさせる事は可能かと。

  • 遮音性:樹脂フル充填でベント等も無い為遮音性はかなり高いと思います。音漏れもほぼありません。

  • メンテ:筐体に細い音導管がある中、クリーニングツールが付属しないのでそこはマイナスポイント。無い方は他のイヤホンの付属品を引っ張り出してくるかツールがお手頃なので買ってしまうのが良いでしょう。

  • その他:純正ケーブルの耳掛け部分は形状記憶皮膜で柔らかくフィットしてくれます。ケーブル自体も癖が付きにくく取り回しやすいので好印象。非常に慎ましやかな見栄えのケーブルになります。レザーポーチなのですが素材は良く収納もしやすいのですが紐が一本で巻いて固定するタイプなのでちょっと慣れが要る様に思います。個人的にはボタン留めの方が良かったなぁと思います。

 

【音質について】

※上の表は音の量感を表したグラフで、高いほど高音質と言う訳ではないのでご注意下さい。環境はHiby R5直接続です。


【低域】

割り当てが1BA(全帯域)のみといって侮るなかれ、低音が目立つ曲ではしっかりとベースやキックを鳴らしてくれます。量感も感じられ、輪郭のはっきりしたソリッド(硬め)な低音が耳下部分から広がる様に支えてくれる感覚があります。音圧はそこそこ、沈み込みもある程度感じられますがU8に比べるともう少しと言った所です。中高域をマスクする事無く滑らかに繋がっていく印象です。


【中域】

このイヤホンの魅力の一つでありボーカルは近く、真ん中に位置して鳴らしてくれます。若干ウェットで声に艶を感じられつつ爽やかさも両立してくれています。刺さるか刺さらないかの絶妙なバランスでブレスや歯擦音を処理している印象です。声にスピード感がありまったりとした感じはありません。このスピード感が声に瑞々しさを加えてくれていると思います。男性Vo、女性Vo関係なく目の前で歌ってくれている様に錯覚させられます。

またメロディラインの再現にも優れており、シンセサウンドが左右に広がる様は一聴の価値ありです、近さに圧倒されます。


【高域】

シャリシャリ、チャキチャキとシンバルなどパーカッション類を真面目に再現してくれている印象です。こもり感・頭打ち感は無くスッと伸びてくれます。それでいて刺さりや刺激は少なくマイルドに抑えられています。高域ドライバが1基割り当てられていますが金属的な煌めき感はそこそこ、音源そのままに誇張した感じはありません。


【全体】

低中高の繋がりが自然で滑らかかつスッキリ目な印象を受けました。バランスはフラット傾向に若干ボーカル帯を含めた中高域をプラスした感じでしょうか。しかし低域がない訳では無く必要十分にかつ広めに鳴らしてくれるため人によっては弱ドンシャリに感じるかも知れません。個人的にはかなり透明感のあるボーカルを鳴らすボーカルホンの一面を感じました。ステージのど真ん中、私の目の前で歌ってくれている様に錯覚させられます…。逆に声を聴きたくない時は疲れやすい音に感じられますね。


サウンドステージはそこまで広くはありません。ボーカルを中心にベースやメロディ、パーカッションが空白部分を包み込む感じです。近くで鳴らしてくれる感覚が好みの方にはかなりハマる音をしています。


またとある曲では若干中高域が浮いてバランスが変になるものもありました。意外と曲を選ぶのかも知れません(偶然?)。しかし基本的にポップスからジャズクラ、EDMまで多くのジャンルにも合わせられるポテンシャルを秘めているため価格を考えるとまさにダークホース的イヤホンであると思います。意外とフラグシップサウンドに慣れている方こそハマってしまうのではないでしょうか。

 

自分が言うのも何ですがまさかこの価格帯のイヤホンにやられてしまうとは思ってもみませんでした。2BA搭載モデルって意外に名機が多いんですよね。

Noble Savantを始めA&K Billie Jean、カナルワークス CW-U12aEX、Fitear Private222などなど(フォロワーさん情報)後は僕をイヤホン沼へと落としたキッカケであるオーテクのIM02も2BA構成でした。


2BAかと思って聴いてみると意外とどの帯域も物足りなさを感じさせない絶妙なバランスを持つこのイヤホン。最近のフラグシップばかりに目を向けて見落としていた比較的シンプルな構成の機種達を見下すなかれ。好みの音は意外と手の届きやすい所に隠れているのかも知れませんよ。


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