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  • No.44

【レビュー】HEIR AUDIO HEIR IEM 10.0 総合力の高さ見せる二桁ドライバ搭載機

どうも、のんよしです。

今回はこちらのイヤホンをレビューしていきたいと思います。


こちらeイヤホンさんの中古セールにて試聴機処分品だったのを約5万円にて購入しました。見つけた時は10ドライバー搭載でこの価格…!?と大いに揺らぎ、揺れた結果手が滑ってしまった訳ですね。私の手の平の摩擦係数が低下しっ放しです。


他に所持していた10ドライバー機種は 64AUDIO の U10 や NobleAudio の Kaiser10 Universal ですね。どちらも非常にバランスのとれた良いサウンドだっただけにこちらのイヤホンの期待も高まります。参考に記事を下記に載せておきますね。

それでは本題に入っていきましょう。

 

【スペック】

  • ドライバー構成:BA型 10ドライバー(低域x2,中域x4,高域x2,超高域x2) 4WAY方式

  • インピーダンス:22~25Ω

  • 周波数特性:20Hz-20kHz

  • 感度:108~109dB

王道の低中高の3WAYではなく超高域に割り振りがあるのは非常に気になる所。それにも依らずサウンドは意外と高域が大人しめのローミッドが強い印象です。

今回は中古処分品だったので付属品類は付いてきませんでした。イヤホン本体とケーブルのみになります。


【使用感】

  • 感度:わずかに音量を取りますが鳴らしにくさは余り感じません。

  • フィット感:小振りな筐体で軽量なのですっぽり耳に収まってくれてフィット感は良好です。耳から大きくはみ出る事もありません。小さめのイヤーピースで耳の奥にフィットさせるのが良いと思います。

  • 遮音性:イヤーピースのフィット具合による所が大きいです。樹脂筐体で充填シェルでもないので遮音性は一般的なイヤホンと殆ど変らないと思われます。

  • メンテ:音導管そのままでカバーもされていないのでクリーニングツールは用意するに越した事は無いと思います。筐体自体は細かい凹凸が無いのでクリーニングするのが簡単です。

  • ケーブル:耳掛け部分はフックですが被膜ではなく針金で癖付けされているタイプで余り耳にぴったり引っ掛けてフィットさせる感じではありません。私はどちらでも気にならないタイプですが人によっては邪魔に感じるかも。ケーブル自体は柔軟性と程よい重みで巻き癖が付きにくいですね、業務用途なのか120cmよりも長いです。(1.5m程度?)気になる方はリケーブルを推奨です。

  • その他:今回イヤーピースは付属しなかったので手持ちで色々と試してみたのですが、finalのEタイプとSpinfitが装着感含め相性良いと感じました。ステム部分が若干太いので装着には難儀しますのでご注意。

 

【音質について】

※上の表は音の量感を表したグラフで、高いほど高音質と言う訳ではないのでご注意下さい。環境はHiby R5直接続です。


【低域】

このイヤホンの魅力の一つでしっかりとふくよかにベースを鳴らしてくれます。キックに関してはドスッとボフッの中間くらいで若干柔らかく丸みを帯びており、暖かみと弾力を感じられる低域です。量感もBAとしては十分以上で曲の土台を優しく支え、他の帯域を引き立ててくれます。巷のレビューでは同社8BAモデルより低域が大人しくなったとの評が見掛けられましたがこんなにたっぷり余裕を持って鳴らしてくれているのにまだ上が居るのか…?!と思わせられます。是非このイヤホンでベースが魅力な曲を聴いて貰いたい所です。


【中域】

印象に残るのはボーカルの定位がびしっと中央に決まっている事!これに尽きます。このイヤホンの魅力2つ目です。若干ウェットな鳴りで輪郭も柔らか目ですが音に注目すればするほど解像感の高さを感じられる自力を持ち合わせています。暑苦しいボーカルはより暑苦しく、線の細いボーカルはそっと肉付けしてあげる様なサポートに特化した中域の鳴らし方をしてくれる懐の深いサウンドに感じます。ボーカルを聴き分けるのが非常に楽しいイヤホンなので複数ボーカルの曲をより魅力的に聴かせてくれるのではないかと思います。

ですが低域の量感の多い曲だと若干中高域に音が被ってきてしまう様に感じました。中高域にフォーカスしたい方には合わないかも知れません。


【高域】

高域に2機、超高域に2機と多目に割り振られていますが、他の帯域に比べると少し大人しめで必要な分は鳴らしてくれている印象です。金属的な煌き感は余りなく、ドライで味付けをしない鳴り方です。ハイハット等のアタック感はありますが伸びや残響感の様なものは少な目で人によっては頭打ち感を感じてしまうかも知れません。他帯域を邪魔せず、逆に馴染んでいってしまう様にも思います。


【全体】

10BAと多くのドライバを搭載しているものの、音が破たんせず綺麗に繋がって纏まっています。低域が若干多めのピラミッドバランスに仕上がっている印象です。

低域や高域が左右に広がって鳴り中央にボーカル等の中域が構える隙の無いサウンドステージに仕上がっています。サウンドステージ自体は頭の周囲を包むレベルで余り広くは無いですが隙間なく音がちりばめられており、音の密度が非常に高いのにしつこさは感じさせないサウンドの妙を感じさせます。

全体的に高解像なウォーム傾向で個人的にWestoneや64AUDIOを好む方に向いている様に感じました。つまりは私の好みにぐっさり刺さっている訳ですね。

 

これで所持機のドライバー数、1から10まで揃ってしまいました。だから何って話ですが個人的にはこれで自分のイヤホン探訪は落ち着いてくれるのではないかと思っています。結局の所私はウォームと高解像を両立したサウンドに非常に惹かれるタイプなんですよね。未試聴で特攻してしまいましたが好みに合った結果で良かったです。今も取り寄せ製品ですが購入可能なのでちょっとでも参考になれば幸いです。こうなると低音モリモリらしい IEM 8.0が気になってくるのが悲しいかなオタクの性…


私事ですが最近になってイヤホン自作を始めました。他の先駆者のブログやツイッターを漁りながら日々試行錯誤で模索して悩みながらも楽しんでいます。作っていけばいくほどCIEMを製作して販売までしているメーカーの凄さを体感させられます。まずは一個、自分だけのカスタムを作って音楽を聴きたいですね!


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