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  • No.44

【レビュー】64AUDIO U12t 非常に高解像で滑らかな多ドラ信者の終着点

どうも、のんよしです。

今回はこちらのイヤホンを入手しましたのでレビューしていきたいと思います。


64AUDIOファンとしては是非とも手に入れたい機種に入るのではないでしょうか…。

流石に新品を購入する財力を持ち合わせていなかったのでフリマアプリで良品を見掛け勢いのまま購入してしまいました。それでも約20万。今年のイヤホン資金をほぼ全て突っ込んだと言っても過言ではないでしょう。


この小さな筐体の中に12BA、そしてAPEX機構も収まっているのが本当に凄いですね。これには多ドラ好きな私もにっこり。これのスケルトン筐体を見てみたいこの頃です。

他の 64AUDIO の現行モデルのレビューもしていますので興味があれば以下ご参照下さい。

それでは本題に入っていきましょう。

 

【スペック】

  • ドライバー構成:Low x4,Mid x6,Mid/High x1,tia High 計12ドライバー4WAY方式

  • インピーダンス:12.6Ω

  • 周波数特性:10-20kHz

  • 感度:108dB

ドライバー構成を見ていて思ったのですが、Low以外の構成が同メーカーの N8 や Nio と同じ割り当てなんですよね。低音以外は意外と似た鳴り方をしているのかも知れないと予感させますね。


【使用感】

  • 感度:若干低めで音量を取ります。

  • フィット感:Nioのレビューでも記載しましたが若干人を選ぶ形状ですが、U12tに関してはそこまで悪くない様にも感じられました。それでも耳掛け部分とイヤピで支える形状のためイヤピ選びはとても重要です。私は final のEタイプのSサイズが丁度良くフィットしてくれました。他にも Spinfit 等を合わせる方も居るそうです。

  • メンテ:凹凸の少ない筐体なのでクリーニングがやり易いですね。耳垢も音導管が1つに集約されたシングルボアデザインかつメッシュで蓋がされているので除去し易いかと。

  • ケーブル:耳掛け部分は針金でフック状に固定されており硬めなので耳に合わせて上手く形状を整えると良いかと思います。ケーブルは若干巻き癖が付きやすく軽いので巻いても浮きが出来やすく収納がちょっと面倒かも。

  • その他:付属品は自分が入手した旧版は現行品とはちょっと異なるみたいです。特にケースが初代Uシリーズの様な樹脂製ケースになっています。中にモジュールやクリーニングツールを収納するスペースが設けられててこっちの方が好みなんですよね。

旧パッケージ
現行パッケージ

後、多くの場所で既に広まっている事ですがAPEXモジュールの交換には final のMMCX Assistが非常に便利であることをお伝えしておきます。摘まんで引っこ抜くのにぴったりなサイズなんですよね。64AUDIOのイヤホンを購入する時は合わせて買っておきたいアイテムです。

MMCX Assistでモジュールを取り外す様子
 

【音質について】

※上の表は音の量感を表したグラフで、高いほど高音質と言う訳ではないのでご注意下さい。環境はHiby R5直接続です。APEXモジュールはM20を使用しています。


【低域】

M20モジュールのお陰で低音の空気感が感じられ、重心がより低くなりグルーヴ感が増しました。M15モジュールと比べるとタイトさは少し甘くなった感じです。量感は決して不足している事はなく、圧迫感なくふわりと優しく広がる印象です。しかし首下までズシンと来るような低音の沈み込みはそこまでなく割とあっさり気味。エッジ感(音の輪郭)はそこまではっきりとは感じませんが決して解像感が低い訳では無く他の帯域に上手く馴染ませている様に思われます。量感がありつつもクドさを感じない所にAPEXモジュールの恩恵を感じます。


【中域】

スペックにも記載していますがこの帯域に最も多くの6ドライバーが割かれています。低域や高域に押し負けずボーカルがしっかり前に出てしっかり真ん中で定位しています。ドライとウェットの中間でバランスしており、歯擦音も刺さらない絶妙な塩梅です。この帯域に関してはワイドレンジな印象を受けコーラスが左右に広がる様が非常に心地良いです。滑らかさの中に瑞々しさも感じられるのがこのイヤホンの魅力ですね。男性女性ボーカル選ばず万能に鳴らしてくれる印象です。


【高域】

tiaドライバー搭載機に共通すると思っているのですが、金属感を若干感じるしゃっきりとした粒立ちの良い中高域です。粒立ちが細か過ぎて逆に滑らかに聴こえます(不思議)。量感はあるものの角は立たず、刺さり等はほぼありません。残響感はそこまでなくドライで歯切れの良い印象を受けます。この粒立ち・歯切れの良さがアコギとの相性抜群なので是非聴いて貰いたい所ですね。このシャキシャキした高域を苦手に感じる方も居るかも知れませんが、個人的には音のスパイス的役割を担ってくれている様に思います。


【全体】

帯域バランス的には突出した所のない低域を若干盛ったフラット寄りで優等生的な印象です。音に尖った部分や粗さがなく非常にマイルドな音の繋がりが魅力的なイヤホンですね。

サウンドステージはそこそこな印象でどの帯域に注目しても高解像で密度ある音を感じられます。それでいて聴き疲れなく何時間も音楽に浸れるのはAPEX機構を搭載した64AUDIOのイヤホンならでは。

過去に初代UシリーズのU12も試聴した事があるのですが大きく違うのはやはり中高域の鳴り方。U12の方がより刺激が少なく柔らかで温かみを感じられました。ここは好みの別れる所ですね。

試しにN8と聴き比べてみましたが中高域の鳴り方は結構近いものがあると思います。やはり低域の鳴りで全体の雰囲気が変わってくるのだと体感させられましたね。N8は低域の土台がしっかりしており濃いめ、U12tはその点あっさりすっきりとした鳴り方です。

 

非常に高解像ながらマイルドな耳当たりの優等生、死角が見つからず評価するのに非常に難儀しました…。これだけ多数のドライバをバランスよく鳴らす技術力には感服しっ放しです。個人的にこのイヤホンで聴くボーカルは一聴の価値ありだと思います。滑らかで瑞々しくて最高です。


購入したイヤホンで連続してドライバ不良品を引き当てた過去があるので今回の中古品購入も内心ドキドキものでしたがそんな事無くちゃんと片寄りない音が鳴って安心したのでした。ドライバ数が増える分不良に当たる可能性も幾分高くなるでしょうからね…購入の際は保証等が効くか確認した上で購入するのが賢明でしょう。


私のイヤホン探訪もU12tが来たことでいよいよ大詰めになってきつつあるこの頃、次はケーブルやDAP沼にハマっていくのも良いかもしれないですね。


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