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  • No.44

【レビュー】Fidue A81 安定感ある低音と爽やかな中高域のコンビネーション

更新日:2021年8月24日

今回はこちらのイヤホンをレビューしていきます。


Fidue A81

久方ぶりの1DDホンになりますね。発売は2014年とイヤホンとしてはかなりの古株、その為現在は中古でしか入手する事が出来ません。ちなみに当時の販売価格は32900円。

登場時はそのレビューを見てどんな音なのか非常に気になったのを覚えております。そんなちょっと憧れも含んだ気持ちで今回は中古で良さげなものを入手するに至りました。

 

【スペックや使用感について】

まずは記載されているスペックを羅列します。

  • 感度:103dB/mW

  • 周波数特性:13Hz-25kHz

  • インピーダンス:16Ω

  • ドライバ構成:10mmチタニウムダイナミックドライバー

感度は低めで音量取りにくい印象です。周波数特性は25kHzとちょっとワイドレンジ。


そしてドライバーがチタニウム製ドライバー、これ一発で多くの方を唸らせるサウンドを再現してきた訳ですね!最近のダイナミックドライバー素材だとベリリウムとか話題になりましたね。(FinalのA8000とか)


【内容・付属品】

※中古入手の為、全て入っているかは分かりませんが把握出来た分を記載します

  • イヤホン本体

  • ケーブル(標準・リモコン付き二種)

  • 収納ケース

  • キャリングケース

  • イヤーチップ

  • ケーブルクリップ

収納ケースが革製で高級感があり正しくハイエンド機の扱いを受けている印象でした。そしてコネクタはUE10proと同じタイプの2pin。しかし左側コネクタの極性が逆みたいですね。単純に流用出来ないのがちょっと残念な所です。


【使用感】

このイヤホンの唯一の弱みとしてまず挙げられるのは装着感の悪さです。

この装着感が悪い原因として考えられるのは、耳穴が身体正面を向く形状に対してこのイヤホンはステムが真下を向いてしまっている事が挙げられます。こうなるとイヤホンフェイスプレートのFidueのロゴが正しい位置を向く普通の装着ではベストなフィット感を味わう事が出来ません。そんなフィット感を改善する装着がこれ↓

そう、ほぼ直角に装着してしまう事です。こうする事で耳穴とほぼ同じ角度で装着できるはずです。上手く装着できているかどうかは低音がしっかりと聴こえるかどうかで判断するのが良いでしょう。しかしズレ易くもあるので歩行時にはこの方法は合わないかと思います。あくまでも座った環境等での運用向きですね。

後はイヤーピースの変更も効果があるかと思います。私は JVC の SpiralDot に変更して丁度良い塩梅になりました。ステム径がかなり大き目なタイプなので普通のイヤーピースは中々上手く装着させるのが難しいかも知れません。フィット感の向上を考えるとSednaEarfit XELASTEC をお勧めしたい所ですがステム径の関係から装着出来ない恐れがあるのでやる方は自己責任でお願いします。


ケーブルは付属の純正のもの(編み込みタイプ)を使用してますが少し固めなものの比較的癖も付きにくく取り回しも悪くないです。耳掛け部分は針金タイプ。ちなみにR、Lの描かれた側が内側を向く様にpinを挿すみたいです。リモコンケーブルは試してみて音は悪くなかったのですが取り回しがちょっと残念だったので純正に戻しました。プラグはストレートタイプで皮膜がちょっと長めなのでポケットから取り出すのが少し手間な印象です。

 

【音質について】

※上の表は音の量感を表したグラフで、高いほど高音質と言う訳ではないのでご注意下さい。環境はEarstudioのLDAC接続です。


【低域】

耳穴にうまくフィットさせればこのイヤホンの魅力の一つである量感と圧のあるドシっと構えた低域を感じられます広がりがあり良く弾む丸みのある低域はグルーブ感があり、低音好きには堪らない所があると思います。逆に人によっては圧が強過ぎる、疲れると感じる方も居るかも知れません。しかしこの芯のある低音が曲の土台をしっかり担ってくれているお陰で音楽全体の安定感を増している印象です。アタック感はありますがエッジ感は少し弱目ですね。


【中域】

量感的には低域が多いですがマスクされている印象は余り無くドライながら瑞々しさも感じられるボーカルが特徴的です。明瞭感も感じられ歯切れよく爽やかな印象を受けます。低域の主張が強いため相対的に引っ込んでいる様に感じるかも知れませんが十分近くで鳴らしてくれています。


【高域】

昔レビューを漁った時に「突き抜ける様な高域!」等似た様な評価をよく見かけ期待していたのですが、思っていたよりも自然(普通?)な鳴り方をする印象でした。中古品である程度エージングされているからなんでしょうかね。自分の中でじゃじゃ馬だったイメージは払拭されました。それでも1DDとしては十分以上に自然な高域の伸びが感じられます。刺さりや変な強調感は無く、アタック感があり籠り感も少ない明るい印象な鳴り方ですね。響きや煌めき感は若干弱いかと。


【全体】

傾向は弱ドンシャリながら各帯域の繋がりも悪くなくバランスの破綻していない印象です。もっとメリハリバキバキのじゃじゃ馬サウンドかと思ったら良い意味で裏切られました。最近のPOPSやEDMなどを楽しく聴けます。特にボーカル曲は意外とこのイヤホンにマッチします。厚みある低域があるからこそ音楽に安定感と余裕が生まれる…やはり低音は正義…

普段聴くボリュームから上げてノリノリで聴きたくなる、そんなイヤホンですね。大音量での長時間の試聴は耳に良くないので程々にしましょう…。

 

【感想とか】

今回はかつての憧れの機種を6年越しに入手出来た訳ですが、逆に気付いたのはこの6年でイヤホン自体の技術も進歩してきているなぁという点。音に関わらず装着感や価格もかなり改善されているのだと思い知らされました。このイヤホンも装着感さえ良ければもっと売れていたのかも知れないなぁと少し寂しい気持ちになりました。

昔も最近も面白い試みのイヤホンは出続けているのでFidue社には今後も良いイヤホンを期待していきたいですね。

 

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