No.44
- 2022年11月11日
- 読了時間: 4分

【レビュー】intime 碧(SORA) Antique 真鍮の深みある響きが癖になる

更新日：2022年11月16日

どうも、のんよしです。

今回はこちらのイヤホンを入手しましたのでレビューしていきたいと思います。

intime 碧(SORA) Antique ※リンク先は4.4mmプラグのものです

intimeのイヤホンは碧Lightを以前レビューさせて頂きましたが、twitterで御縁がありこちらのAntiqueを譲って頂く事となりました。譲って頂いた方にこの場を借りて感謝致します。

碧Lightシリーズといえば低価格ながらVSTツイーター(ピエゾドライバ)を採用する事で高音質を実現したイヤホンで、自分も5000円以内でおすすめ出来るイヤホンの一つに入っております。しかしながらVSTを採用した弊害か接続する機器によっては共振が発生してしまいまともに聴けない機器がありました。私の場合長年使ってきたiPad2でこの症状が発生しました。買う前にはちゃんと試聴して確認した方が良いですね。

それでは本題に入って行きましょう。

【スペック】

ドライバー構成：ハイブリッド型Φ10mmダイナミックスピーカ＋VST
インピーダンス：22Ω
周波数特性：10Hz～40kHz
感度：100dB/mW
ケーブル長：1.2m

筐体は無垢の真鍮となっております。使い込む事により錆や変色が発生しますがメーカーはこれを楽しんでほしいとの事でした。自分もそれに倣って色の変化やくすみの発生を楽しんでいます。

【使用感】

感度：他の手持ちイヤホンに比べて音量を必要とします。しかしあくまでもイヤホンの話でヘッドホンほど必要とはしません。
フィット感：筐体が小振りなので楽に耳に収まりフィット感は良好ですが基本的に耳穴とイヤピで支える、かつ金属筐体で重量もあるので個人的にはそこそこだと思います。なので小さめのイヤピで耳の奥に押し込めるようにする良いと思います。イヤピ選びが重要です。自分の場合は final の EタイプのSサイズをはめる事でとても良好なフィット感を得ています。

ケーブル：細かくミゾが入っており癖は付きにくい部類です。ただ弾力がそこそこあるので小さく丸めて収納するのはちょっと難しいかも。ケーブルクリップがあると楽ですね。タッチノイズはそこそこあり、SHURE掛けする事で軽減出来ます。

メンテ：シェルはイヤピを掛けるステム部分以外は凹凸が無い造りなので手入れがやり易いです。音導管にはフィルターが付いており耳垢の侵入もありません。
その他：しっかり金属らしい重量感や光沢があり、所有欲をしっかりと満たしてくれますね。

【音質について】

※上の表は音の量感を表したグラフで、高いほど高音質と言う訳ではないのでご注意下さい。環境はHiby R5直接続です。

【低域】

DDを積んでいますが主張は思っていたよりも控えめで締まりを感じられるソリッドな低域です。程よく広がりもあり、音空間もそれなりに大きいです。硬すぎずかつ柔らかすぎずの丁度良い塩梅で音の圧迫感も少な目で聴き疲れもしにくいと思います。ただ解像感が若干甘めなのが唯一の弱点でしょう。

【中域】

癖も無く、変な強調感もなく素直にボーカルが伸びる印象です。透明感のある瑞々しさも感じられ、ブレス等が刺さる寸前まで出て非常に気持ちが良いです。声のエッジが立っています。ボーカルの魅力が映える帯域で、ちょっと乾いているというかドライ気味なのが好みの分かれる所です。

【高域】

明るく鮮明にハキハキと出ます。VSTツイータの個性が良い意味で発揮されていますね。金属筐体らしい金物の響きと言うか残響感が僅かに感じられます。VST搭載機種の癖でもあると思うのですがシリシリっとしたハイハット(にんじんしりしりじゃないですよ)等の鳴り方が人によって好みが分かれる所かも知れませんね。ドライで乾いた感じもあり、粒立ちも良いです。

【全体】

バランスが良く各帯域の繋がりも比較的滑らか。バランスとしては弱ドンシャリな印象ですが、中域が引っ込んでいる感じは全くありません。むしろ魅力的な帯域であるとも言えます。明るくハキハキとした中高域が聴いてて爽やかで気持ちが良いです。金属筐体の響きも乗ってノーマル版よりも音に深みが加わった気がします。流石は低価格帯の定番と言われるだけのスペックはありますね。粒立ちの良い中高域に弾みつつも広がりがある低域でハイブリッドらしい元気で楽しい音です。