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  • No.44

【レビュー】TRN TA1 Max すっきり爽やか中華王道ハイブリッドサウンド!

更新日:2022年6月17日

どうも、のんよしです。

今回はこちらのイヤホンを購入しましたのでレビューを行いたいと思います。


TRN TA1 Max

こちら1DD+1BAと分かりやすいハイブリッド型になっています。低価格中華イヤホンのスタンダードな構成ですよね。それだけに価格帯も上がりドライバーの質も向上した本イヤホンが気になってしまい中華イヤホン界で名を残しつつあるブランドTRNであればまぁ音は問題ないだろうと突撃してしまった次第です。


価格はAmazonにて7500円くらいでした。中華イヤホンではエントリー帯を僅かに抜け出した位のクラスでしょうか。一番面白味のある価格帯でもあると個人的に思います。


表面のベントのスリットから見えるメッシュ素材がセクシーなイヤホンですね。マットシルバーな質感の外観も悪くないです。銀一色で色にメリハリが感じられないのがちょっとチープな感じも醸し出しており、これこそ中華だなって気がします。これ別色でリケーブルしたらもうちょっと見栄えも良くなりそうです。


購入はこちらのHiFiGoさんからです。

公式ストアはこちらから。Amazon品切れの際はこちらを利用すると良いかと。

それでは本題に入っていきましょう。

 

【スペック】

開封時の様子
  • ドライバー構成:ベリリウムコート10mmダイナミックドライバ、Knowles33518 BAドライバ、セミオープン型

  • インピーダンス:22Ω

  • 周波数特性:10Hz-40kHz

  • 感度:118dB

最近の中華のDD搭載ホンはベリリウムドライバを使う事が増えてきましたね。ですが幾つかベリリウムドライバ機を聴いてきたのですがウォーム傾向だったり逆にスッキリ系だったりベリリウムならこの音!みたいな法則性が分からずメーカーも取り合えず箔を付ける為に採用している気がしないでもないこの頃です。

中華の低価格イヤホンだと名前もない謎の中華ドライバが使われてたりするんですがこちらはBAドライバ大手のKnowles製と明記してあります。高品質高音質なドライバをちゃんと使っているぞって意気込みを感じられますね。


【使用感】

  • 感度:他の手持ちイヤホンと殆ど変らないボリュームで十分音量が取れたので音量は取りやすい部類かと思われます。

  • フィット感:イヤホン筐体は丸く小振りで軽量なのでどの耳にもフィットさせやすい様に思います。基本的にイヤピのみで密閉するのでイヤピ選びは重要になりますね。ケーブルのフック部分も柔らかくフィット感の向上に寄与してくれています。

  • 遮音性:外面に向けてベントが空いているので遮音性はベントなし機種に比べると低めです。またベントから若干音漏れもします。これはセミオープン型の宿命か…

  • ケーブル:編み込みが粗く全体的にチープな印象を受けますね。中華らしくちょっと薬品臭のするケーブルでした。ケーブル自体は軽く柔軟で取り回しはそこそこ。癖は若干残りやすい様に感じます。耳かけ部分は被膜でフック状に固定されており耳かけしやすいです。コネクタ部分はTRN式で付属ケーブルとの耐久性は中々高そうです。

  • メンテ:音導管にパンチングメッシュでカバーされているので耳垢等が中に入らないようになっています。イヤホン筐体についても極端な凹凸のないデザインになっており汚れもふき取りやすく総合的に管理しやすいイヤホンになっています。

  • その他:ケースはマカロン型のアルミタイプで内側は布張りになっています。イヤホンを収納する最低限の容量になっているので他に何か一緒に収納するのには向いていないですね。イヤーピースは3種類付属し最初から好みに合わせてすぐ調節する事が出来ます。低反発イヤピが付いているのはちょっと珍しいです。あとは3.5mm→6.3mm(フォーンプラグ)変換プラグも付いてきます。据え置きとかのオーディオ機器に接続する時によく必要になる規格ですね。

付属品など
 

【音質について】

※上の表は音の量感を表したグラフで、高いほど高音質と言う訳ではないのでご注意下さい。環境はHiby R5直接続です。


【低域】

音に締まりがあり制動の効いたゴリッとした低音ですね。音の圧迫感は少なくDDの力強さを残しつつも優しく広がる印象です。ミッドベース成分は多めながらサブベース成分(音の沈み込み)は軽めでボトムがすっきりしており余白・空間を感じられます。その余白分というか相応に音場感も少し広めに感じますね。量感はありつつもあっさりとしたしつこくない低音で重い低音を期待する方にはちょっと向いていないかも知れません。


【中域】

他帯域に比べて僅かに引っ込んでいますが被りや解像感の低さは感じさせません。低域同様に左右への広がりが感じられコーラス等の気持ち良さは一聴の価値ありです。

ボーカルの線が若干細く透明感や瑞々しさをも感じさせてくれます。このイヤホンの隠れ魅力の1つですね。歯擦音が刺さったりはせずその直前で抑えてあり輪郭を感じさせつつも角は上手く丸めてある印象です。ウェット寄りな鳴りで生々しさが感じられ特に女性ボーカルとの相性が良いように思います。


【高域】

ギラギラとした煌めき感はそれほどですが音像が近く明るい印象です。これは音のアタック感が強めな所から来ているかも知れないですね。音は硬くドライでリリースは少なく残響感も少な目で歯切れ良いです。若干シャリ(チキ)つくが音が強く刺さる感じはそれほどしません。却って粒立ち良く音のメリハリの良さが感じられる帯域です。


【全体】

一聴すると力強く広がる低音と近く鳴る高音で分かりやすく楽しいドンシャリなバランスですね。しかし聴き込むと中域は決しておろそかになっておらず広がりが感じられ総じてバランスは良く感じます。音の分離感が高く音がダマにならずすっきり爽やかでシャープな印象を受けます。高域が近く明るいので音が軽く元気ですね。

耳に対して垂直に直列に音が並べられている印象があり音の立体感は余り無い左右の空間の広さは感じさせてくれます。バランスはドンシャリながら突出した音の個性自体は少なくで聴き手や曲を選ばない懐の深さも持ち合わせています。

【蛇足(バランスケーブルにリケーブルしてみて)】

折角の2pinイヤホンなので先日購入したSTE Cable(Ag W16)を装着してみました。こちらのケーブルの個性を簡単に言うとボーカルが近くなり低域の押しがぐぐっと強くなるケーブルなのですが、比較的スッキリ系な当イヤホンとは結構相性が良いように感じました。低域の存在感が高まりボトムがよりしっかり土台を担ってくれるようになり、若干遠目だったボーカルはより近く生々しく鳴るようになりました。もちろん高域は据え置き。マイナスだった面を上手く打ち消してくれてうちの手持ち達とも互角に渡り合える楽しいサウンドに仕上がってくれました。これだからリケーブルは面白いですね。

 

これからの夏に最適な爽やかで元気なサウンドでした。難しい事は考えずにライトに音楽を楽しもうという気概が感じられるイヤホンです。8000円以下で買える比較的リーズナブルな価格でありながら音の完成度はなかなかのものでデザインも恰好可愛くちょっと背伸びしたプレゼントにも最適だと思います。


中価格の中華イヤホンは各社メーカーがちょっと本格的に作ってみたような個性的でほんと粒ぞろいのイヤホンばかりで面白いですね。今回は比較的シンプルかつ中華王道な構成ながら高品質なドライバらを採用して質を高めたイヤホンを堪能させて頂きました!


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